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房総の秘境再び(日蓮ゆかりの地を巡って上総中野〜安房小湊〜大原)

東京は桜の開花宣言がされたのに、その後寒い日が続いて花見はまだ先のようだった。週末はまた寒そうで、やはり今週も南房総に行こうということにした。日曜日は雨の予報なので土曜日にでかけることにしたが、さすがに土曜は早起きできず、道も混んでいるので、上総中野駅についたのが午前10時半。それから自転車を組み立ててスタートは11時になった。まあ、土曜日だから帰りが遅くなってもいいや。

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今朝の上総中野駅は小湊鉄道といすみ鉄道の旧型車両がそろいぶみ。お客も結構多そうだった。

駅の観光案内看板を見ると、この近くに光善寺に「豆桜」があって、見頃は3月20日頃と書いてあった。今年はどうかわからないが、光善寺まで行ってみた。石段を登ってついたのは結構立派なお寺。後ろの墓地からは駅周辺の街並みがよく見わたせた。そういえば、上総中野はいつも出発とゴールだけれどこの辺を見てまわったことはなかったな。

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石段の上に光善寺。

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上総中野の街並みを見下ろす。桜はここにはなかった。

しかし、肝心の桜はみつからず。観光案内の場所とここは微妙に違うようでもあり、見下ろすとピンクの塊も見える。寺を離れていってみると、土手のようなところにしっかり咲いていました。たしかに花は小さく、明るいピンクの可憐な花でした。これまでの季節は河津桜系のしっかりした色の花をみていたので、この可憐さはいかにも春のはじまりっぽいと感じた。

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ありました。豆桜。小さくて可憐な花はいかにも里に春の訪れって感じ。

ここからいつもの国道465を養老渓谷方面に老川交差点へ。ここの太田商店で昼の食料を買い込んだ。焼きそば、おにぎり、コロッケ、メンチカツ。特にここの焼きそばは美味しい。そして安い。

買った食べ物を抱えて、今日はさらに国道465を西に向かう。前回来た時は通行止だったが、今回は問題なく行けそう。そのまま筒森を越えて465の酷道区間に入り、七里川温泉から県道81養老清澄ラインへ。

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酷道465でみつけたトンネル(穴?)。もしかしてこれが国道の旧道?

千葉県道81養老清澄ライン+清澄寺(標高320mくらい)
激坂度 ★★☆☆
山奥度 ★★★★


県道81は七里川温泉までしか行ったことがない。温泉の建物を過ぎると、いっきに険道化する。この道は小櫃川沿いに川をそのままなぞるようにくねくね走る。秘境感は熊野古道に負けていない。完全に林道クラスの、車がすれ違えないくらいの細い道だが、そこそこ交通量がある。またサイクリストが多かった。地元では知られたコースなのか。それにしても房総の谷は深い。最初は谷に向かって下り坂で、そのあと徐々に登っていく。

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秘境感満載の県道81。

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主塔が木の吊り橋もあった!さすがに通行止だった。

しばらく走ると鴨川市に入る。ということは分水界を越えてあとは下りか。と思ったが、まだ川は前から後ろに流れている???そして上り坂が続いた。鴨川市に入ると時々道が整備された区間も現れてくる。走りやすいとも言えるが、あの秘境感がなくなるかと思うと寂しい。

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鴨川市に入っても登りが続き、立派な断層の見える谷の脇を走ったりする。

というか、本格的な登りは鴨川に入ってからだった。トンネルをいくつも越えるが、トンネルは妙に立派で、まず先行整備したという感じか。途中の四方木地区で、脇道の斜面を何か大きな動物が登っていくのが見えた。シカかイノシシか?このあたりはシカもイノシシもいるし、行川アイランドから逃げたキョンも繁殖しているようだ。観に行こうかと思ったが登って行ってしまったし、私有地みたいだからやめた。さらに登って、ちょっと狭いトンネルを越えてようやくピークが過ぎたようだった。下り始めてすぐに今日最初の目的地の清澄寺へ左折する。

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清澄寺に登り始めるとまず目に飛び込むのがこの門。丼って書いてある?というのは、実は井桁に橘の日蓮宗のシンボル。

ここからまた急坂を上り返し。ふぅ。登った先にりっぱな駐車場と土産物店街が現れ、もう少し行くとようやくお寺に着く。土曜日の昼過ぎだけれど静かだ。立派な「千年杉」の脇に自転車をおいて参拝した。このお寺は元々天台宗のお寺だったが、対象時代に廃仏棄釈の流れと台風の被害で存続できなくなり、この辺りではメジャーな日蓮宗に宗旨変えしたという歴史があるらしい。そういうことができるのかとびっくり。日蓮は子どものころから30代までここで修行したということは後で知った。

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清澄寺に到着。

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千年杉、超立派。この下で昼飯にした。

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お香を焚くところを寄進したのはトーハツ!?知る人ぞ知る、かつてはホンダ・ヤマハを凌ぐバイクメーカーだった会社だ。今はポンプなどを作っているらしいが。

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天台宗時代の名残か、真言の刻まれた石板は風化して下半分読めなくなっていた。サンスクリット語だからどちらにせよ読めないが。

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サルスベリは夏はきれいになるだろう。

天気は高曇りくらいだが、風も出てきて寒い。また真冬装備ででかけると思わなかった。坂を下り始める。途中の駐車場でお手洗いを借りていたら、歩いてきたおばさんと話した。この上のお寺の方に住んでいて、腰を痛めたが歩けなくならないようにここまで歩いてくるのを日課にしているということ。昔はお寺も観光客で賑わって、おばさんも土産物店をやっていたが、今はすっかり人出がへって、土産物店も閉めて人に貸しているということ。いまやっている店は数軒。それでも、新年(ここは本土で最初に初日の出を拝める場所らしい)と節分は賑わうらしい。この道も桜並木だったが今は数本残るだけで、かわりに八重桜を数百本植えたので、やがてまた桜並木になるだろうということ。またユリがきれいで、仏舎利塔(行かなかった)あたりにたくさん咲くらしい。いろいろ考えさせられながら坂を下った。

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このあたりは本土で最初の初日の出が見える。

県道に戻って下り始める。海に向かってどんどん下る。千葉でこんなに海に急降下できる感じはあまりないんじゃないかな。下って行くと急な九十九折の先にりっぱなループ橋が見えてきた。しかし、車は走っていない。いったいなんなんだろう。房総にはよくバブルのころのリゾート開発失敗の跡でかけかけの橋とかあるからその類かと思ったが、こちらはれっきとした県の事業で、日蓮生誕800年の2021年に向けて、ここの九十九折解消のために橋を作っているようだ。しかし、諸般の事業で進んでいないみたい。さっきのおばさんの話と合わせていろいろ考えさせられた。(リンクしたページのマネはしないように)

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建設中が20年続くという天津ループ橋。

その脇にあるのが浪切寺。石の五大明王で知られるらしい。浪切という言葉には、この後海で仕事をする関係で引き寄せされてお参りした。しかし、ここのお寺、ワンコを飼っているのだが、そのワンコが大変アンフレンドリーで、お賽銭を入れにきている我々にずっと吠え続けていた。帰ろうとしたらにゃんこが出てきて、こちらは大変フレンドリー。吠えているワンコは存在しないものと考えているようで、まったく気にせずやってきてなぜなぜ・すりすりさせてくれた。その間ワンコは裏返って悶えまくっていた。なんなんでしょう。

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浪切寺に参拝。航海安全を祈る。

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これが石の五大明王だ!

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魚塚もあった。築地の波除神社を思い出した。こちらは寿司屋ではなくて漁師さんが建てたのでしょうが。

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フレンドリーなにゃんこ。後ろにアンフレンドリーなわんこがいるが、にゃんこの勝ち。

下って安房天津駅近くで着水。海岸沿いの遊歩道を走って国道128の旧道に合流。海沿いの景色は気持ちが良いが、今日は風が強くて寒い。ちょっと向かい風だし。海沿いを走って小湊の市街地へ。

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一山越えて海に到着!

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冬の太平洋の景色。

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川が海に接するところ。

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橋の欄干には鯛!

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なぜか、遊泳禁止の看板にどこでもドアが設置されていた!

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この間見た和歌山の黒々した海岸と違ってやわらかい感じの景色。鬼の洗濯岩じゃなくて人魚の洗濯岩という感じか。

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国道128を走る。トンネルの脇に歩道トンネルがあったので入ったら、トンネル水族館でした!

小湊の市街地を抜けて、トンネルの入り口で右折して、日蓮誕生の地の誕生寺へ。実は、この寺は津波で二回場所を変えているらしい。また建物も火災で一度全滅したらしい。いろいろつらい目にもあっている誕生寺だが、立派な門と本堂。ふたたびお参り。

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誕生寺の山門。左甚五郎の般若像があるらしいがどこかわからず。

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そして立派な本堂。

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石灯籠の列が荘厳な感じにしている。

誕生寺をだてさらに北上。国道にはもどらずそのままの道を走る。街が山の景色になって本当に国道に戻れるのか心配になる。ずいぶん登ってきたし。正面にトンネルが出現。そしてトンネルの向こうには光り輝く海が!

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古いトンネルの向こうは海!

トンネルをくぐると、そこは崖の途中に作られた一本道だった。昔の国道なんだろうが狭いし、崖から落ちそう。夕方になりはじめた太陽(4時近くになっていた)が眩しい。しかし、この寂寥感、昔いったスコットランドの海岸級だ。千葉の海岸にこんなところがあったとは。実は、この先が有名な難所の「おせんころがし」だった。

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海の景色。光がきれいだが、ここは寂しい。

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斜面に付けられた一本道を走っている。向こうの岬あたりが「おせんころがし」だった。

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落石注意の標識と斜面がうまくシンクロしている。

実は、「おせんころがし」はもともとピンポイントではなくてこのあたり一帯のことだったらしい。このあと道は国道に合流。右の斜面を下って漁港に降りるとおせんころがしの方に行くようだが、そのときは全然知らなかったので、国道の「おせんころがし」トンネルを走って(長くて怖い。それにこれもあとで知ったが心霊スポット)通過してしまった。(それほどこわくない国道旧道もあった。これもあとで気づいた。本当の旧道はものすごいようだ。これもリンク先のマネはしないように。)

トンネルの先は行川アイランド駅。もう存在しないテーマパークだが駅だけ残っている。ここからは、電車の時間が気になり、ひたすらバイパスを避けながら国道128を勝浦、御宿、大原と走った。勝浦から直接上総中野まで走った方が早いかとも考えたが、また峠越えになるよりも海岸の国道を走った方が早いだろう。勝浦式担々麺は次回にする。御宿で5時過ぎ、大原駅についたら6時ちょっと前で日は暮れてしまっていた。もうちょっと余裕があるかと思っていた。しかし、いすみ鉄道6時20分の上総中野行きには余裕でセーフでした。

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御宿の海岸近く。雲が広がってきて寒さも増してきた。

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途中で菜の花畑も通過!

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6時ちょうどの大原駅。ゴールできてよかったが今日は寒い。

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向かいの外房線列車にはにょろにょろが乗っていました。


山を越えて海へ走った60km。高い山は越えていないのだが、結構登った感じがした。後半は海沿いのクルージングだったが、ちょっと風が強くてつらかった。それにしても、養老清澄ラインといい、おせんころがしといい、房総にはまだ気づいていない秘境がありそう。車だったら何気ないトンネル通過でも、自転車だと裏道でしっかり出会えてハッピーでした。
(2017/03/25)

テーマ : 自転車
ジャンル : 趣味・実用

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プロフィール

@たまりんど

Author:@たまりんど
僕の人生は長い上り坂を上っておいしいものを食べるためにある!

ストイックなローディーと違って、上り坂はお腹を減らすためにあると思っている自分たち(自分と相方)。B級グルメ目的のポタリングがだんだん長距離になり、山を求めてでかけるようになりました。
小径折りたたみは理想的です。車でも電車でも簡単に運べて、どこからでもスタートできる。景色を見ながら、いつでも止まれて、写真を撮ったり観光したり。ゆっくり走ってロードに抜かれても気にならない。それでも、2台の小径(KHS F20RCとBike Friday Pocket Rocket Pro)は結構どこまででも連れて行ってくれます。「峠」を越えて違う景色へ。山の向こうには何があるのか?おいしいものはあるのか!?

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